唐十郎(俳優、劇作家)ってどんな人?アングラ演劇の旗手、その生涯と作品を紐解く?アングラ演劇のカリスマ、唐十郎の軌跡
アングラ演劇の旗手、唐十郎。過激な作風で社会を揺るがし、演劇界に革命を起こした劇作家・演出家。代表作『少女都市』『吸血姫』など、人間の本質をえぐる作品は今も観る者の心を掴む。時代を先駆けた鬼才の軌跡を辿り、唐組30周年記念公演で再演される『吸血姫』を通して、その深遠な世界観に触れる。
💡 唐十郎は、アングラ演劇を牽引した劇作家・演出家・俳優。社会批判精神と独自の演劇論で演劇界に多大な影響を与えました。
💡 唐十郎は、劇団「状況劇場」「唐組」を率い、新宿を中心に異質な空間を創出。演劇界に新たな風を吹き込みました。
💡 晩年は女優の李麗仙との馴れ初めを描いた自伝的小説を発表するなど、その多才さで多くの人を魅了しました。
それでは、唐十郎の波乱万丈な人生と、その作品が持つ魅力について、詳しく見ていきましょう。
唐十郎の生涯と業績
唐十郎はどんな活動で知られていますか?
劇作家、演出家、俳優
唐十郎さんの訃報は、演劇界にとって大きな喪失感を与えました。
アングラ演劇の旗手として、その存在感は圧倒的でしたね。
公開日:2024/05/06

✅ 劇作家・演出家・俳優の唐十郎さんが84歳で亡くなりました。唐十郎さんは1960年代に天井桟敷の寺山修司らとアングラ演劇のジャンルを確立し、日本の演劇史に大きな足跡を残しました。
✅ 唐十郎さんの「状況劇場」は、俳優個々の肉体の特性を前面に押し出した「特権的肉体論」の思想とあいまって、若い世代から強い支持を得ました。
✅ 唐十郎さんと共に社会を巻き込んだ活動をした劇団SCOT主宰の鈴木忠志さんは、「傑出した才能を持った演劇人が、この世を去ってしまって、とても寂しく感じる」と悼みました。
さらに読む ⇒ニュースサイト出典/画像元: https://mainichi.jp/articles/20240506/ddm/041/040/092000c唐十郎さんの作品は、社会への鋭い視点と、人間の根源的な部分を描き出すことで、観る者に強烈な印象を与えました。
彼の死は、確かに演劇界にとって大きな損失です。
唐十郎は、1940年生まれの劇作家、演出家、俳優、小説家であり、劇団『状況劇場』と『劇団唐組』を率いて数々の革新的な作品を発表した。
社会問題を鋭く批判する過激な作品で社会現象を巻き起こし、現代社会における人間の存在や矛盾を深くえぐり出した。
代表作には『少女都市』『愛の乞食』『吸血姫』『夜叉綺想』『腰巻お仙』シリーズなどがある。
1970年に『少女仮面』で岸田國士戯曲賞、1983年に『佐川君からの手紙』で芥川賞、2003年に『泥人魚』で鶴屋南北戯曲賞、2021年には文化功労者にも選ばれ、演劇界に多大な貢献を残した。
しかし、2023年5月4日、急性硬膜下血腫のため亡くなった。
彼の死は、日本の演劇界にとって大きな損失である。
すごい経歴ですね!『佐川君からの手紙』は芥川賞を受賞しているんですね。社会現象を巻き起こしたって、どんな作品だったんだろう?興味津々です!
劇団「状況劇場」と「唐組」
唐十郎はどんな劇団を創設した?
状況劇場
唐十郎さんが率いた劇団「状況劇場」と「唐組」は、日本の演劇史に名を刻みました。
その活動は、演劇の概念を覆すものでした。

✅ アングラ演劇の旗手で小説家としても活躍した唐十郎さんが、84歳で死去しました。
✅ 1963年に「状況劇場」を設立し、反新劇を掲げ、独特のスタイルで演劇の可能性を広げました。多くの俳優を輩出し、岸田国士戯曲賞、泉鏡花文学賞、芥川賞などを受賞しました。
✅ 状況劇場を解散後も劇団唐組を結成し、活動を続けました。2012年に転倒し、その後は療養生活を送っていました。
さらに読む ⇒北國新聞出典/画像元: https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/1390520テントを張って全国を巡演するスタイルは、まさに反体制的で、若者たちの心を掴んだのでしょう。
今では考えられないような、自由な表現がそこにはあったのだと思います。
唐十郎は、1963年に劇団「シチュエーションの会」を旗揚げ、翌年に「劇団状況劇場」と改名した。
劇団状況劇場は「赤テントの状況劇場」として、新宿花園神社や公園など、日本全国で活動を行い、60年代の若者世代を巻き込み、社会現象ともいわれた「アングラ演劇」の旗手として活躍した。
劇団状況劇場は、社会状況を反映した「状況劇場」という演劇スタイルを確立し、アングラ演劇の旗手として、日本の演劇史に名を刻んだ。
唐十郎は、劇団員から根津甚八さん、小林薫さん、佐野史郎さん、不破万作さんなど多くの個性俳優を輩出した。
1988年の劇団解散後は「劇団唐組」を旗揚げし、演劇活動を続けた。
作家としても活躍し、1978年には「海星・河童」で泉鏡花文学賞、1983年には「佐川君からの手紙」で芥川賞を受賞した。
俳優としても、映画やテレビドラマに出演し、活躍した。
2012年に自宅前で転倒し頭部を強打、脳挫傷の大けがを負ったが、リハビリと創作活動を続けた。
アングラ演劇という言葉は知っていましたが、具体的にどのようなものだったのか、今回の記事でよく理解できました。社会への問題提起を、演劇を通して行っていたのですね。
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唐十郎の世界を紐解く! 唐組30周年記念公演『吸血姫』再演。役者との絆、衝撃的な作品、そして家族。演劇界の巨匠の軌跡と魂が、今、蘇る!