「トー横問題」とは?歌舞伎町を中心に広がる若者たちの居場所問題とは?歌舞伎町『トー横』の今:現況と課題
歌舞伎町『トー横』問題。若者の居場所を求める声と、事件多発の現実。東急歌舞伎町タワー開業で変化も。SNS発信、パパ活、未成年者向け相談所の問題も浮き彫りに。表面的な対策だけでは解決せず、根本的な問題解決と長期的な視点が不可欠。社会の歪みが若者を危険に晒す現状を、改めて問いかける。
💡 歌舞伎町トー横には、家庭環境や学校生活で居場所を失った若者が集まり、飲酒や違法薬物、性犯罪などの問題が発生している。
💡 東急歌舞伎町タワー開業に伴い、トー横キッズの姿は一時的に見えなくなったが、問題の根本的な解決には至っていない。
💡 東京都は、SNS投稿分析や相談窓口設置などの対策を講じているが、若者の抱える問題は複雑で、長期的な視点での対策が必要。
それでは、本記事の内容を詳しくみていきましょう。
まずは、トー横問題の背景と現状について解説します。
トー横問題:背景と現状
トー横問題、その根っこにあるものは?
若者の生きづらさ
トー横問題は、コロナ禍、SNS、そして現代社会の抱える問題が複雑に絡み合って発生した問題です。
公開日:2021/12/09

✅ 「トー横キッズ」は、コロナ禍で歌舞伎町が閑散としたことで、SNSでの発信をきっかけに、メンヘラ気質の少年少女たちが集まるようになった。
✅ メディアは「トー横キッズ」と呼ぶが、当人たちは「トー横民」や「界隈の子」と自称しており、渋谷や池袋ではなく歌舞伎町に集まったのは、SNSで呼び集めた男の存在が影響しているという。
✅ トー横キッズと呼ばれるグループは、ヤンキー風の人たちとは異なる存在であり、彼らの存在はコロナ禍とSNSの影響が大きいと言える。
さらに読む ⇒東洋経済オンライン出典/画像元: https://toyokeizai.net/articles/-/473614?display=bトー横の実態は、SNSでの繋がりから始まり、家庭環境や学校での居場所を失った若者が集まる場所となっています。
解決には様々な要因を考慮した対策が必要だと感じます。
東京・歌舞伎町の一角にある通称『トー横』は、多くの若者が集まり、飲酒、違法薬物、性犯罪、暴力などの事件やトラブルが頻発しています。
若者たちは家庭や学校での居場所のなさ、友人関係の悩み、経済的な困窮など、様々な理由からトー横へと集まっているようです。
NPO法人BONDプロジェクト代表の橘ジュンさんは、トー横の若者たちは、家庭や学校で居場所を感じられず、SNSなどを通じてトー横を知り、憧れて集まっているケースが多いと分析しています。
また、トー横で居場所を得るために、パパ活などでお金を得ている若者もいると指摘しています。
東京都は、トー横問題に対処するため、有識者会議を設置し、対策を講じています。
主な対策は、SNS投稿分析による『悪意ある大人』の実態把握、相談窓口の設置、滞在拠点となるホテルやネットカフェへの啓発などです。
しかし、これらの対策は、あくまで表面的な問題への対処であり、根本的な解決には至らないとの意見もあります。
トー横の問題は、若者の生きづらさ、社会構造的な問題、そして『悪意ある大人』の存在など、複雑な要因が絡み合っているため、効果的な解決策を見つけることは容易ではありません。
より深く問題の本質を見据え、長期的な視点に立った対策が必要とされています。
トー横の実態は、非常に興味深いですね。SNSでの繋がりが、現実世界での居場所を形成するというのは、現代ならではの問題ですね。もっと深く知りたいです。
歌舞伎町タワー開業とトー横キッズの現状
歌舞伎町タワー開業はトー横キッズにどんな影響を与えた?
排除と状況悪化の恐れ
東急歌舞伎町タワーの開業は、歌舞伎町の風景を大きく変え、トー横キッズの姿にも影響を与えています。

✅ 4月14日にオープンした「東急歌舞伎町タワー」は、歌舞伎町に新たな賑わいを生み出す一方、従来から問題視されてきた「トー横」と呼ばれるエリアの子供たちの姿が見えなくなりました。
✅ トー横キッズと呼ばれる子供たちは、家庭環境の困難さなどから居場所を求めて集まっていましたが、タワー開業に伴うイベントや警備強化によって、従来の集まり場所から姿を消しました。
✅ 専門家は、トー横キッズへの一斉補導や、トー横の閉鎖が、子供たちの状況をさらに悪化させる可能性を危惧し、子供たちが安心して過ごせる場所の確保や、社会全体の意識改革の必要性を訴えています。
さらに読む ⇒弁護士|あなたの悩みを解決する弁護士検索サイト出典/画像元: https://www.ben54.jp/news/387タワー開業は、治安改善に繋がる可能性もありますが、若者たちの居場所を奪うことにもなりかねません。
様々な視点からの対策が求められますね。
4月14日、東京・歌舞伎町に「東急歌舞伎町タワー」がオープンしました。
このタワーは、歓楽街の象徴である歌舞伎町に、ホテル、映画館、劇場、飲食店など、様々なエンタメ施設を集めた超大型複合施設です。
一方、タワーの足元には、いわゆる「トー横」と呼ばれるエリアがあり、生きづらさを抱える子どもたちが集まる場所として知られています。
トー横キッズと呼ばれるこれらの子供たちは、様々な危険にさらされています。
タワー開業当日、トー横は人々でごった返しており、普段見られるトー横キッズの姿はなかった。
タワー開業後、トー横キッズは排除され、さらに深刻な状況に陥る可能性も懸念されています。
トー横キッズは、家庭内虐待など様々な問題を抱え、居場所や仲間を求めて集まっている。
しかし、警察による補導や児童相談所の制限などにより、安心して過ごせる場所がない状況が続いている。
トー横の閉鎖は、社会問題解決に寄与する一方で、子どもたちの状況を悪化させる可能性も孕んでいる。
大規模開発による変化は、歴史的にもよくあることです。トー横キッズの行く末が気になりますね。彼らの居場所がなくなることは、社会全体の問題にも繋がる可能性があります。
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新宿「トー横」の今。居場所を求める若者たちと、問題が複雑に絡み合う。タワー開業や警察の取り締まりで変化も。未来への課題を探る。